My Favorite☆アイドル
氷高小夜
もしくは、『ろくでなしBLUES』千秋ちゃん


別に好きってわけじゃないです。
一時期、気になる存在だっただけ(←過去形)。

まず冒頭に彼女のプロフィールを載っけようと思ったんだけど、無いよ。
永沢光雄の『AV女優』にもプロフィールは載っていないんだ。
私の持ってるAV女優資料は最近の人しか載ってないから、
氷高小夜なんて中途半端に古い人のなんて無いし・・・。
プロフィールって言っても、生年月日がわかればよかったのだが、
所詮、AV女優の公式プロフィールなんてウソッこだろうし、サバ読んでたりするんだろうから、
調べても無意味だろう。
とりあえず、93年にデビューして、全盛期に19才だった人です。
それしか知らん。

あ、書き忘れたけど、氷高小夜はAV女優です。
私の好きな城麻美みたく、中途半端なAV女優ではなく、
バリバリの名前を残すような女優さんでした。

私が彼女の名前を初めて知ったのは、確か中学生の頃であった。
何年の時だかは覚えていない。だが、多分氷高小夜の全盛期だったように思う。
コンビニの雑誌売り場をふと見たら、彼女のビデオがあった。
そういえば最近はあまりコンビニの雑誌コーナーにアダルトビデオを見かけないが、
当時は平気で雑誌コーナーにエロビデオが置いてあった。
小学生の目にも触れる場所なのに・・・。 普段の私だったら、そのようなビデオを目にすると
「汚らわしいッ!!」と思うのだが、その時は違った。
「なんてキレイな子なのかしら。こんなにキレイな人がAVに出ちゃうのねぇ」
なんてビックリしたものだ。 ショートカットでボーイッシュな雰囲気を漂わせる、パッケージの中の氷高小夜を見て、
「『ろくでなしブルース』の千秋ちゃんが抜け出してきたみたい!!」と思った。
ちょうど、氷高小夜は千秋ちゃんと同じ髪型をしていて、
「大人しそうな美少女」といった雰囲気が、私のイメージの千秋ちゃんにぴったりだったのだ。

注:「『ろくでなしブルース』の千秋ちゃん」とは?

『ろくでなしBLUES』 昭和63年に週刊少年ジャンプで連載が開始した不良&ボクシング漫画。
             全42巻。
             主人公・前田太尊が帝拳高校に入学するところから始まり、
             学校内のいざこざを片付けたかと思うと、学校同士の抗争漫画となり、
             「昨日の敵は今日の友」って感じでどんどん仲間が増える。
             敵の力のインフレ化もさることながら、その登場人物の多さったら、もう・・・。
             このマンガのことを、
             <まるで一つの街が出来るよう>って言ったのは誰だったかなぁ。(たぶん別冊宝島)
             最後の方なんて私、誰が誰やら理解できなくなってたよ。
             因みに、ボクシング編はあんまり好きじゃなかった。

「千秋ちゃん」とは、その『ろくでなしBLUES』のヒロインで、最後は太尊の彼女になるクラスメート。
連載初期には、太尊の連れの沢村米示からも惚れられ、同級生の中田小兵ニには全編を通し追っかけられ、
その他、雑魚キャラや敵からも惚れられ、モッテモテ。
同性として見たら、連れの和美の方がよっぽどいい女なんじゃないかと、 当時小学生の私は不思議でたまらんかった。
太尊を敵から助けるために自ら髪を切り、ショートヘアにし、
ポニーテールの好きな太尊のために伸ばしたりする(でも何年経ってもなかなか伸びない)。                 


上目遣いでビデオのパッケージの中にいる氷高小夜は、
そんな『ろくでなしBLUES』の千秋ちゃんにソックリだったのだ(私の中で)。

当時中学生だった私は、AVなんて見たことがなかったため、
こんなキレイなお嬢さんが汚らわしい仕事をするだなんて、想像がつかなかった。
だが、その日以来、私の中で
「氷高小夜=『ろくでなし』の千秋ちゃん」
という図式が出来上がってしまった。
だから、数年前に『ろくでなし』が実写ドラマ化(映画だったかも)されることになり、
小沢真珠が千秋ちゃん役をやることになった時など、
「氷高小夜にやらせろよ!」なんて思ったほどだ。
(AV女優だし、もう当時いい年になってた氷高小夜には絶対無理だろうけど)
っつーか、何年経とうが、氷高小夜は私の中の千秋ちゃんだ。

高校に入り、氷高小夜のAVを見る機会ができた。
女の子3人でお泊り会をしている時に、友人の一人がAVを見ようと言い出したのだ。
彼女は男友達から無理矢理借りてきたらしく、
氷高小夜と松本コンチータの2本のビデオを持ってきた。
3人とも、AVを見るのは初めて。
好奇心でわくわくの3人だったが、私は他の2人よりも鑑賞への期待は大きかった。
何故なら、初めて「動く氷高小夜」が見られるのだから。

感想。
「見るんじゃなかった―!!」
やっぱ偶像は偶像のままでいてくれた方がいいよ。
そんな汚らわしい行為をする千秋ちゃん(←別に千秋ちゃんじゃない)見たくなかったよ・・・。
って言うか、松本コンチータの方だって嫌だったよ。
やっぱAVって女の子が凝視するようなもんじゃないよ、って、
それから5年経った現在でも、そのビデオの内容を鮮明に覚えているほど、ショックだった。
でもビデオ(確か『女尻』ってタイトル。そのタイトルに爆笑した覚えが・・・)の中の氷高小夜は、
大人しい女の子が復讐するって役で、私の中の氷高小夜像をそんなに崩すものではなかった。


ここ数年は、氷高小夜のことなんて、すっかり忘れていた私ですが、 先日、永沢光雄の『AV女優』というインタビュー集が文庫化され、
「懐かしいな・・」と思い、パラパラとめくった時に久し振りに彼女のことを考えた。

AV女優
永沢光雄 著 / 大月隆寛 解説
四六判 / 576頁 / 定価(2,718円+税)
1996年4月20日 初版発行
ビレッジセンター出版局

上に書誌を掲げたように、この『AV女優』という本は500ページ以上もする分厚い本だ。
40人以上のAV女優のインタビューを収めたもので、
<50年経てば、立派な風俗資料となりうる>というコンセプトで雑誌で連載されていたものが
単行本化された。
発売当初、各マスコミで大絶賛され、私も是非読みたかったのだが、
価格の高さから購入をあきらめ、そのタイトルの恥ずかしさから立ち読みすることも出来なかった。
だが、つい最近、それが文庫化され(確か文春文庫だったはず。うろおぼえ)、
ちょっと立ち読みしてみた。

その本には、19才当時の彼女のインタビューが載っていた。
中1での初体験や、AVデビュー前に既に500人斬りを終えた話や、
家庭環境の複雑話、中学生の時に医大生と付き合い、薬を教えてもらった話など、
頭の中で「氷高小夜=千秋ちゃん」などという間違った図式を描いていた私には、
ショックな話ばかりだった。
冷静に考えてみれば、変な話だが。
そりゃそうだよ。AV女優になるような子だから、普通のお嬢さんなわけないじゃんねぇ。
普通のお嬢さんじゃないどころか、
氷高小夜はむっちゃタチ悪そうだった。性格わーるそーう。
・・そんなの、AVファンなら知ってたことなんだろうなぁ。
でも氷高小夜の顔だけで、随分と彼女のイメージを作っていた私にとっては、
とてもショックなものだったよ。まさに偶像。

もう「氷高小夜=千秋ちゃん」じゃない、とは思いつつ、
やっぱり『ろくでなしBLUES』を読むと、つい氷高小夜の顔を想像してしまう私なのだった。

(2000年6月24日)

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