| 宅配ドライバーを選んだ理由 新人時代 新人時代 その2 仕事の手配 愛人? 夜逃げ 不倫 SDと下請けドライバー 宅配便のお値段 名前の読み方 宅急便とシャチハタ ああ、繁忙期 甘い誘惑 仕分け 配達 集荷 ゴルフ場の受付
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| 宅配ドライバーを選んだ理由 |
| 勤めていたディスカウントストアーが閉店となり、親会社に就職することを断った僕は、なんとか妻と子供を食べさせていかなくてはならなかった。新聞の折り込み広告に、お中元ギフトの配達のアルバイト募集の広告が目にとまった。当時もう30半ばになろうとしていた僕には、どこも年齢制限で引っかかってしまい、このお中元配達のアルバイトぐらいしかなかった。仕方なく問合せてみると、とりあえず面接に来てくれとのことだった。翌日、行ってみると即採用が決定し、その翌日から勤めることにした。その会社っていうのは、大手運送会社の下請けで、宅配部門だけを請け負っていた。いままで配達といえば、家電製品の配達ぐらいで、一日に何十件と配達するのは初めてで、多少不安はあったけど、次の仕事が見つかるまでという条件だったので、いつでもやめられると思っていた。ところが、お中元の時期もおわり、チョット暇になってきた頃、社長が「良いところ見つかったかい?」僕が「いいえ、まだなんです。」って言うと、「もう少し手伝ってくれや〜。」と社長に頼まれたのが最後、今でも止められずにもう7年が過ぎようとしている。 ▲TOP |
| 新人時代 |
| お中元シーズンも始まろうとしている在る日、社長の隣に乗り研修。ある程度知っている地域ではあったが、細かい路地などは走った事がなかったのではじめてみる景色も多かった。荷物の受け渡し方、不在票の書き方等を一通り教わって、午後からは一人で走ってみろと、午後到着した荷物を積んで住宅地図を持たされ放り出された。「大丈夫かよ?」と不安があったが、なんとか無事にまわってくることができた。たったの10件分だった。詰め所に戻ると社長が「ずいぶん早いじゃないか。これだったら大丈夫だな。明日から一人でやってもらっても大丈夫だな。今日はもう帰っていいよ。」と言われ、次ぎの日から地獄の日々が続くことも知らずに「なんだ、簡単簡単。」と思いながら家に帰った。 翌日から地獄の毎日が始まった。朝、出勤してはじめにする仕事が「仕分け」そして「荷物の積み込み」「住宅地図で下調べ」。準備ができて自分の受け持ち地域に飛んで行くのだが、僕は営業所を出発するのがいつも最後。新人だから仕方がなかったのだが、当時は時間帯の指定の荷物もなく、新人にとって幸いだったみたいだ。 出発時間が遅いから午前便が終わって営業所に戻ってくるのも遅い。他の先輩ドライバー達は昼食をとってすでに午後の荷物を積んで出発している。午後の到着した荷物は少ないのだが、早く終わって家に帰りたい。適当に昼食をとってさそく地図で下調べそれでも30分以上はかかってしまう。グズグズしていたらすぐ1時間ぐらいは経ってしまう。判らないところがあっても先輩には聞けないし、事務所の人達は配達した事がないので判るはずがない。当時は携帯電話もごく一部の人達しか持っていなかったので、わからないところは詰所から電話するしかなかった。こんな事をしていたらあっという間に時間が過ぎて行く。午後便を積んで出発するころには先輩ドライバーが帰ってきてしまった。あたりはすでに薄暗くなってくるし、だんだん心細くなってきてしまう。配達先に着いたころにはもう真っ暗。受領書の端のほうに略図を書いておいたのも役に立たない。車の中で住宅地図と家の表札とを確認しながらの配達は時間がかかるばかりだった。 ようやく、終わりになろうとした頃、オンボロ軽貨物のバッテリーがあがってしまった。営業所に電話しようとしても近くに公衆電話もない。遠く離れたところにコンビニが1件あったのでそこまで歩くことにした。営業所に電話しても留守番電話になっちゃっていて繋がらない。裏番号も知らなかったので連絡のとりようがなかった。しかたなく自宅に電話をいれ助けに来てもらうことにした。ようやくボロ軽貨物も復活。配達も終わって営業所に戻ると何と真っ暗。事務所にも詰所にも誰もいないじゃないか。全て鍵がかかっているし、持ち戻りの荷物も降ろせない状態だった。しかたがなく、ボロ軽貨物は全てロックし、家に帰る事にした。しかし当時の社長も所長も薄情な人だった。 ▲TOP |
| 新人時代 その2 |
| 配達も少しはなれた頃、といってもやり始めて1週間がたった頃配達エリアが少し増えた。社長に聞くとこれが本来の配達コースだったそうだ。あのポンコツ軽貨物、たまにエアコンが効かなくなる。夏の繁忙期、エアコン効かない車の中は蒸し風呂状態。窓を全開にして走っても生暖かい風が吹きぬけるだけ。汗はじわりじわりというより拭いても拭いてもタラタラと流れてくる。下着とシャツはすぐにビッショリになってしまった。荷物が多くても途中の日陰で少し休憩。クールボックスに入れてある蓄冷材をチョット拝借。額や腕にあてがうと気持ちがいい。少し休んではまた出発。この繰り返しだった。公園に水飲み場があれば、そこで顔を洗い、時には頭から水をかぶった。買っておいたジュースもすぐになくなってしまう。脱水状態にならないように気をつけなければならなかった。 毎日この繰り返しが続き、とうとう昼飯もロクに食えない状態になってしまった。口にするのは飲み物のみ。社長に車の修理を頼んでも繁忙期ということで無理ということ。休みが与えられない繁忙期。とうとう最後の方ではダウンしてしまい。2日ほど休んでしまった。今思うとずいぶん軟弱な身体だったと思うけど、労働者は最低週に一度は休まないといけないと今でも思う。 ▲TOP |
| 仕事の手配 |
| 当時の社長は仕事の段取は優れていた。なるべく暇を持て余さないように仕事を見つけてはドライバーに仕事を与え、なるべく高収入を取れるようにしてくれた。N通以外のメール便もいろいろやったし、2月〜4月は引越しの手伝いや、自社便の引越しもやった。ワンマンの引越しでは午前中は宅配やって午後からは引越し。大宮から高井戸までとか、横浜、小平.....。引越しも殆どが学生さん対象のものだったので荷物もそれほど多くなく、ドライバー独りで済むものだった。宅配と違って荷物を積んでからは殆どドライブ気分。結構忙しかったけど、楽しいものだった。 その他、その日の荷物の状態を見て、各ドライバーの持ちだし数量に差がないようにも気を使ってくれ、それなりの収入の確保はしてくれた。たまに変なところを持たされたこともあったけど、今となっては良い経験だった。そのかわり走る距離は半端じゃなく多く、現在街の中を走っている距離とは比べ物にならないくらい多かった。 また、極端に荷物が少ない時は「終わったら帰っていいぞ〜、たまには早く帰れや。車洗ってから帰れよ....」なんて仕事面では良い社長だった。 ▲TOP |
| 愛人? |
| 僕がこの仕事を始めたとき、気になる人が社長の側にいた。二人の会話を聞いていると夫婦かもしれないと思うほどだった。でも名字が違うし、以前に奥さんは家にいると聞いていたから奥さんじゃないはずだ。あとで周りから耳に入ってきたのだが、どうやら愛人だったらしい。毎日は来ていないのだが、ドライバーが急に休んだ時とかヘルプに入ってくれたりする都合の良い人だった。Tさん、今は何しているのだろうか? 以前、社長と連絡が取れず、どうしようかと困っていたとき、同僚が「じゃあ、Tさんの家に電話してみようか?」と言って電話してみた。そしたら社長が電話に出たらしい。昼間から何やっているんだ?従業員が真面目に仕事しているのに愛人Tさんとイチャイチャいているとは。困った社長である。 ▲TOP |
| 夜逃げ |
| ある年の春、社長が突然こんなことを言い出した。「なあ、この宅配をひとりでやってみないか?少しぐらいの運転資金は応援するぞ。今の給料より稼げるし、子供のためにも良いと思うけど....。考えておいてくれよな〜。」 それを聞いた僕は「まだ経験も浅いし、無理じゃないですか?」と断った。当時の僕は、宅配始めて一年ちょっと。そんな簡単に運送会社の経営なんてできるはずがない。まして車を購入する資金もなかった。人の使い方だけは前職からの経験はあるので乗りきれるとしても、宅配の経験が浅くては、人の上に立つ事も厳しい状態だった。 それからしばらくして、例の愛人さんから社長が入院したと連絡があった。当時の社長は宅配の他に、冷凍食品の配送もやっていたので疲れがでたのか?とりあえず、仕事の段取りは僕がやり、なんとか仕事は穴をあけずにすんだのだが、もうすぐ繁忙期を控えていた。このままで大丈夫だろうか?約2週間後に退院してきて最初に言った言葉が、「この会社、ある人に譲ろうと思う。あしたその人が来るからみんなで話し合ってくれ。」だった。 次ぎの日、新社長になるべき人と社長と従業員でこれからのことを話し合った。新社長は社長と古くから付き合いのある人で、時々詰所にも遊びに来ていた人だった。幾つか会社を経営している人で、お金には困らない人らしい。ただ、宅配の経験は全くの無知。我々が一から教える事になった。繁忙期には積みきれない荷物を配達したり、集荷に間に合わない時は荷物を引取りにも率先して行ってくれたりと、新社長はやる気マンマン。 新社長も仕事の様子がわかってきた秋のある日、前社長が行方不明になったと新社長が言った。多額の借金を抱え、どうにもならなかったみたいだ。奥さんを子供を捨て、愛人と夜逃げをしたらしい。新社長も数百万円を貸していたらしいのだが、逃げちゃっては取り返せない。また、数件の町金融からも借金しており、怖い兄さん達が営業所に電話してきたり、新社長の自宅まで押しかけて来たらしい。引き継いだ軽貨物などは名義を変更してあったので持っていかれるようなことはなかったので仕事には支障はなかったが、新社長は裏で町金融の取り立てに四苦八苦していたようだった。 今でも新社長は「古くからの友人で、お金返してもらえなくても憎んでいない。どこかで元気にやっていてくれればそれでいい。」と言っていた。 ▲TOP |
| 不倫 |
| 狭い社会のなかで男女が仲良くなって、くっついたり離れたりっていうことはよくある話だ。でも不倫となるとチョットいけない。うちの会社内でも二つの不倫があった。一つは夏の繁忙期に手伝いに来てくれていたママさんとうちのドライバー。うちのドライバーは家庭があって奥さんも子供もいる。仕事を教えていくうちに仲良くなっちゃって深い関係になったみたいだ。その後、そのドライバーは奥さんと別れ、独りでアパート暮らし。宅配も辞め、今ではフリーターだそうだ。ママさんドライバーの方は旦那さんにはバレないで済んだらしいけど、今はどうかわからない。 もう一つはうちのドライバーと同じ詰所内のT運送さんのママさんドライバー。うちのドライバーは年上の内縁の奥さんがいて、その後奥さんの娘さんが結婚するということで入籍したらしい。これで法律上は夫婦となったわけだが、その頃ママさんドライバーと深い関係になって、ママさんドライバーの旦那さんが詰所に押しかけてきたそうだ。その後、ママさんドライバーは旦那さんと別れた。もちろん子供さんは旦那さんが育てているとのこと。うちのドライバーはというといまでも夫婦関係を保っているらしい。結局最後にはうちのドライバーも辞め、今では定職につけず、ぶらぶらしている。 不倫をして何が面白いのか?一時の欲望が、家庭を壊し、会社に迷惑をかけ、何人の人間を泣かすのだろうか?夫婦生活をしていくなかで、ふと淋しくなることもあると思うけど、家庭を壊してまで自分の欲求を満たすことは罪ではないのだろうか?誰だってやさしい人が近くにいれば頼りたくもなるだろうけど、回りが見えなくなるほど自分を見失ってはいけないんじゃないだろうか?子供たちには罪はないんだよ。片親にされた子供の気持ちを考えたことあるのだろうか?離婚の原因が不倫?子供たちになんて説明すればいいのだろうか? ▲TOP |
| SDと下請けドライバー |
| うちの運送会社の場合、サービスドライバー(以下SDとする)と下請けドライバーがいる。数年前にSD制の導入により、Y社さんと同じようなサービスを提供できるようになった。SDと下請けドライバーの違いは、まず賃金が違うこと。SDは荷物が少なかろうと多かろうと月々の給料は保証されている。下請けの場合は全て歩合制。配達と集荷の個数で決まってくる。配達の場合は完了個数。持ち戻った荷物はカウントされないのである。日に5000円の時もあれば20000円の時もある。夜間便なども同じで全て完了個数だ。夜間便は普通の会社で言えば残業。2時間かけて5個しか完了できない日もあれば、20個完了できる日もある。時給にすれば100円なんて日はよくあることだ。もちろんSDには残業手当がつく。個数には関係無いので、たった1個の配達でも残業手当が付くのである。 仕事の内容は殆ど同じで配達はもちろん、下請けだって取扱店の集荷や個人集荷、取扱店の新規開発も行う。ここではSDと下請けの違いはない。大きな違いはSDの場合はハデにペイントされたウォークスルー車やワンボックスカーに乗っているが、下請けの場合殆どが軽貨物だ。ボディにチョコッとシンボルマークのステッカーを貼っているからすぐわかるはずだ。だからガソリン代やその他の経費は自分持ち。いつも経費を少なく押さえることを考えながら仕事しているのが実情だ。 制服も全く同じ物を着用している。最近では服装に関して厳しく言われていないので、SDも下請けも乱れているような気がする。SDでもポロシャツをズボンから出して来ていたり、帽子の着用をしてなかったり。お客さんが見てどう思うかは個人の判断っていうことらしい。 それからSDはタコグラフを車につけていたり、作業報告書も出さないといけないので時間に余裕があっても私的な行動は許されていない。SDは完全に管理されているっていうわけだ。下請けの場合は仕事が終れば自由。配達途中だって余裕があれば銀行に寄ったり、買物をしたり自由だ。仕事の管理さえできていれば自分の時間もチョッピリ作れるっていうわけだ。 ▲TOP |
| 宅配便のお値段 |
| 宅配便の送料っていうのは各運送会社によって異なるが料金の差は殆どない。どこもだいたい同じような料金みたいだ。各社とも送り先の地域と荷物の三辺の和の長さ、それと重さで決まる。各取扱店にはメジャーと量りと料金表が置いてあるはずだ。個人が荷物を出す場合、たとえばサイズが115センチ重さが5キロとすると120サイズになる。一応大きいサイズのほうが優先されることとなる。しかし、個人集荷の場合、ドライバーはメジャーしか持っていないので、一応手で持って重さを確認してみるが、殆どメジャー任せとなる。 また、企業が荷物を出す場合、殆どが会社間契約で特別料金で送っている場合が多く、重さとサイズにはあまり関係ないのが実情だ。一応170サイズ以内なら一定の送料で送れる。変わるのは送り先の地域によって異なるだけだ。各ドライバーにも一応企業向けの料金表を持たされているので、飛び込みセールスをすることもある。個人事業主の場合でも適応される場合があるのでドライバーに問い合わせしてみるのも良いかもしれない。 その他に大口荷主の場合、さらに安い送料が設定されている。通販・デパートのギフトなどが良い例だ。この場合、ドライバーに入る集荷料と配達料も大幅に低くなる。たとえば、個人集荷と企業集荷を比べた場合、個人集荷が100円とすると企業集荷は30円ぐらいだ。この単価は下がることはあっても上がることは決してない。 ▲TOP |
| 名前の読み方 |
| 配達していて一番困ることっていうのは、やはり名前の読み方だろう。配達のときはフルネームで確認することになっているので読めないと困ってしまう。どうしても読めない時は「すみません、何と読むんですか?」と正直に聞いてしまったりする。チョット恥ずかしいが、誤配するよりマシだ。同じ漢字でも読み方が違う場合もある。例えば『寿子』という名前を「ひさこさんで読んでよろしいんですよね。」と言うと「そうなんです。皆さん『としこ』と読む人が多いんですよね.....。」なんて答えが返ってくる。たしかに「としこ」と読んでも間違っていないが、そこのお宅に限っては「ひさこ」が正解なんだろう。 名字も同じ漢字で読み方が違ったりもする。たとえば『三枝』という名字。「さえぐさ」と普通読んでしまうが、「みえだ」「さんし」とも読める。また、『東海林』という名字、これも普通「しょうじ」と読んでいるが、「とうかいりん」とそのまま読む場合もあって、名字の読み方にもいろいろあるんだとあらためて勉強になったりする。また、地方によって読み方が違うっていう場合もある。『大谷』という名前。これは僕の住む町では「おおや」と読むのだが、隣町に行くと「おおたに」と読む。まあ、この辺のところは名前の研究者でないかぎりわからないが、名前の読みかたはむづかしいとつくづく思う。 最近の通販などでは名前にふりがながふってあるものもあるので、大助かりだ。また、宛名がカタカナで書いてあるものもある。漢字が苦手な人にとっても大歓迎である。 ▲TOP |
| 宅急便とシャチハタ |
| 宅急便とシャチハタはどこか似ている。世間では宅配便のことを「宅急便」と言い、ネーム印のことを「シャチハタ」と言っている。「宅急便」はヤマト運輸の登録商標だし、「シャチハタ」は会社名だ。僕らが配達に行ったとき 「こんにちは、宅配便です。」と言うと 「はぁ?な、なんだって?」という答えが返ってくる。 「あのー、○×運輸の宅配便なんですけど....」 「宅配便?宅急便じゃないのかね?」 「いやぁ、同じようなものなんですけど、お届け物なんですけど...」 「だったら宅急便じゃねえか。最初から宅急便と言えばいいじゃないか。」 「すみません.....。」 とこんな会話になってしまうことがよくある。 また、受領印を貰う時 「ここに、ハンコを押していただけませんか?」 と言うと 「シャチハタじゃぁだめかい?今三文判がないんだよねぇ。」 と他社メーカーのネーム印を出してきたりする。 「宅急便」と「シャチハタ」の二つの共通点は、あまりにも有名で、それらの分野の先駆者だっていうことだろう。「宅急便」と呼ばれる宅配便は大手運送会社各社で取り扱っているし、「ネーム印」も各文具メーカーでも発売しているし、100円ショップでも売られている。後発の会社が追いつけ追い越せと頑張っているのだが、日本中にこの二つの名前が広まってしまっているので「宅急便=宅配便」「シャチハタ=ネーム印」というイメージは崩されないだろう。そのうち国語辞典に載ることも近いのではないだろうか?その他にもソニーのウォークマンもその例であろう。 即日発送OK!印鑑・シャチハタ・はんこ専門店 ハンコヤドットコム ▲TOP |
| ああ、繁忙期 |
| 宅配便の繁忙期というのは6月下旬から7月の下旬までの約1ヶ月間と11月下旬からクリスマスぐらいまでの約1ヶ月間だ。夏の繁忙期はギフトの量もそんなに多くはないのだが、冬の繁忙期のギフトの量は半端じゃない。毎日毎日ギフトの嵐。大きい物は多くないのだが、クール便も通常の4〜5倍到着する。ギフトの定番と言えば洗剤、醤油、サラダオイルの詰め合わせ、ビール、みんな重たい物ばかり。仕分けだけでも重労働だ。数年前まではアルバイトも入れずに一人でやってきたのだが、時間帯の指定が厳しくなりお客さんに迷惑をかけるので僕のエリアもアルバイトを入れることになった。 アルバイトを入れずに一人でやっていた頃は、朝7時半から夜の11時過ぎまで仕事をしていた。伝票整理が遅れると午前0時をまわってしまったこともしばしばあった。それも殆ど休憩時間など取れないし、昼飯も殆ど抜き。腹が減るのを忘れて配っていた。だいたい午前便を積んで営業所に戻って来るのが3時前後。ここで昼飯など食っていると午後便の出発が5時ぐらいになってしまうので、ここでは食わないで「あとでコンビニでおにぎりでも買って食えばいいや〜。」なんて思っていると忙しさで忘れてしまって食わずじまいになってしまったりする。だいたい午後の到着した荷物と午前便の持ち戻った荷物を積むと軽貨物の荷台は満タン状態になってしまう。伝票を配達の順序通りに組んで、それから地図調べ。「腹減った〜。」なんて行っている暇はない。時間は刻々と過ぎて行く。 出発したのは良いけど、もう外は暗く寒い。一般の会社員が仕事を終え、居酒屋やヤキトリ屋で楽しんでいるのを横目にせっせと荷物を配達しなければならないのである。店から伝わってくる美味しそうな匂い。腹も減っているし、喉も乾いたし、「ヤキトリ食いてぇ〜。」なんて叫びたくもなる。それでも我慢しなければならないのが辛いところだ。夜9時を過ぎると、荷物も減ってきてはいるのだが、まだまだ先は見えない。この時間を過ぎるとお客さんの家にも迷惑がかかるので、生物を中心に配って行く。9時半を回る頃には突然インターホンをならして「ごめんください、宅配便です。」なんて言うのも気が引けるので、「なんとか10時半ごろには配達できます。」と事務所から電話を入れてもらうこともあった。なんとか生物は配り終えたが、ギフトはまだ残っている。しかし、もう来れ以上は配れない。11時頃営業所に戻りやっとカップラーメンにありつける。これがまた美味いんだよね。またそのあとのタバコもね。それから伝票整理だの入金作業で終了時間は午前0時過ぎ。これで丸一ヶ月休みが取れないんだから身体を壊さないほうがおかしいのかもしれない。 ▲TOP |
| 甘い誘惑 |
| ある冬の寒い日、夜間配達で通販カタログをあるマンションに住んでいる女性に届けた。受領印を貰って帰ろうとしたとき、 「チョットお話がしたいのですが、お時間ありまか?」と聞いてきた。 僕は最終の配達だったので 「少しぐらいなら良いですよ。」と半分ドキドキしながら答えた。 「どのようなご用件でしょうか?仕事のことですか?」 「お仕事終わってからで良いんですけど。」 「このカタログ配達が最終なんです。あとは営業所に戻るだけですから、ここで良いですよ。」と答えた。 この時もう僕の胸はパンク寸前。心臓ドキドキ状態。このお客さんは20代前半と思われる色白の可愛い女性だった。 「玄関先で良かったらここでお話聞きますよ。」 まさか仕事中に独身女性の部屋に上がり込むわけにはいかないし、お客さんだし...。頭の中はいろんな事を考えてた。 『もしかしたら、何かの罠かもしれない。もし上がり込んじゃってでもしたら突然「キャーッ、変態!泥棒!やめて〜!」なんて言われて近所の人が出てきたら、警察騒ぎになるかもしれない。翌日の新聞に宅配ドライバーが痴漢行為で逮捕≠ネんて記事になったらどうしよう?』 すると突然 「○×会って知ってますか?実はそこをあなたに勧めたいんです。」 ○×会?聞いた事があったような....。僕の父が先日まで入っていた宗教団体だった。『なんだ〜、宗教の勧誘かよ〜。勘弁してくれ』さっきまでのウキウキ、ワクワクする気持ちはすっ飛んでしまった。玄関先は寒いし、路上に停車させている車は気になるし、少しでも早く帰ろうという気持ちになる。 「実は僕の父が入っていたところだと思うのですが...。あとで確認しておきます。」と言うと携帯電話の番号を教えてくれて、その場はおさまった。『ああ、よかった〜。もし上がり込んで話でも聞いていたらどうなっていたことか?』それ以来電話はしていないのだが、また配達があるかもしれない。その時はきっぱり断ろうと思っていたのだが、あれ以来配達も今のところまだない。 ※メルマガ「バツイチパパの宅配日記【第13号】」より ▲TOP |
| 仕分け |
| 朝、出勤して最初にする仕事が荷物の仕分け作業だ。これは下請けもSDも全員で行う。ターミナルから到着した荷物を各エリアごとに分けていくのだが、結構手間がかかる仕事であることは確かだ。営業所によってはアルバイトさんに任せているところもあるようだが、小さな営業所ではそんな余裕はない。 仕分けの最中、ドライバー同士でいろんな話が飛び交う。例えば、 「何だよ、この荷物夜9時以降必着って書いてあるぞ。」 「これ、朝10時必着だって。特急料金払っているのかよ。」 「おいおい、これ完全にサイズオーバーしているぞ。だれが受けたんだ?」 「この30キロの米、団地の5階だってさ。それも5個口。」 「梅ちゃん、今日荷物少ないんじゃない?どこで昼寝するの?」 また、メールや判取りの通販カタログなど到着した時は、 「何だよ、ここの商品S急便で配っているんじゃないの?なんで俺達が配るわけ?」 「判取りのカタログ、配っても配っても不在なんだよな。どうせ最終的には玄関前の指示置きになるんだから、最初からメール扱いで出せば良いのに...。」 その他にもいろいろあるのだが、こんな風に仕分け場はドライバーの愚痴だらけである。また、この仕分けの最中に、誤着した物、破損した物なども発見したりするのだが、誤着した荷物で当日必着の荷物などはチャーター便を頼んだりして、運送会社としては大きな出費となってしまったりする。何故、誤着するのかというと、たとえばドライバーが集荷のとき、仕分け番号を書き間違いえることが一番多い。携帯端末で電話番号の入力により仕分け番号がプリントアウトされるのだが、これをせずに仕分け番号票により手書きで書いている場合によく間違いが発生しているみたいだ。何度も仕分け番号を書いていると良く発送する地域の番号ってある程度暗記できちゃうからそれに頼ったりすると大きな間違いとなり、誤着に繋がってしまう。ドライバーとしては気をつけなければならない作業だ。 ▲TOP |
| 配達 |
| この仕事を始める前までは宅配便の配達なんて誰でも出来る仕事だし、「こんなの簡単だ。ただ荷物を配達するだけだろう?そして受領書にハンコを貰ってくれば良いだけでしょう?」なんて思っていた。ところが実際やってみるとそう簡単にはいかなかった。仕分けした荷物から一枚一枚伝票を抜き、そして配達順序の最後の方から荷物を積んで行く。これをどれでもかまわず積んで行ったら、配達先で荷物を探すだけで時間がかかってしまう。それから地図調べ。住宅地図を見ながら伝票の端っこに略図を書いていくのだが、最初のうちは何を目印にすればわからなくて、略図だったはずが、住宅地図を殆ど丸写しちゃったことも新人時代はよくあることだった。 数年経った現在では配達前に地図を見ることは殆どないが、一番怖いのが誤配だ。エリアによっては同じ番地で同姓っていう場合もあったりする。玄関先の表札に家族全員の名前が書いてあれば良いのだが、殆どの家では名字だけの表札しかない。 そこで「小林さんのお宅ですね?お届け物です。」と言って荷物を渡し、受領印をもらちゃったりしちゃうと大事件に発展しちゃったりする。まず、どこの家に配達する時もあなじゃなのだが、荷物の送り状を見せながらフルネームで確認することだ。名前のなかにはいろんな読み方があったり、読めない漢字もあったりする。「ここで間違えたら恥ずかしい。」なんて思って名字だけで確認しちゃうから誤配に繋がったりするのだ。もし、名前の読み方が判らなければ恥ずかしいと思わず、思い切って「なんと読めば良いんですか?」と聞いちゃうことだ。このほうが誤配するよりマシだし、一つ勉強になるし、その読めなかった漢字も忘れることはないだろう。 また、最近では時間帯指定というサービスも各社行っている。僕がこの仕事始めたころは「午前」「午後」の二つしかなかった。その頃は「午前」の指定シールが貼ってあってお昼過ぎに届けても多少は許された時代だった。しかし、今は違う。時間帯はさらに細かくなり、夜間便も時間が延長になったりして、ドライバーにとっては厳しくなったサービスと言えよう。送り主とお届けするお客さん双方でインターネットで荷物の追跡は簡単に出来ちゃうから、もし時間帯を守らなければ即クレームになったりする。例え荷物が多くても指定された時間帯には届けなければならないのだ。ドライバーにとっては、あっちへ行ったり、こっちへ行ったりとまるで生産性の上がらないサービスと言えよう。 でも慣れてくれば誰でもできるし、繁忙期のアルバイトさんも「配達」だけはできる仕事だ。しかし、慣れる前に辞めてしまう人が多いのも確かだ。その原因は宅配会社の上の方の方々が一番知っているはずだ。 ▲TOP |
| 集荷 |
| 集荷には大きく分けて三つある。一つは個人集荷だ。コールセンターや営業所に集荷依頼が入り、ドライバーがお客さんの家に荷物を引き取りに行くサービスである。コールセンターに電話が入った場合は、殆ど依頼を受けてから2時間以内の集荷になる場合が多い。ドライバーが配達で忙しくても約束の時間内にいかなくてはならい。営業所に集荷依頼が入った場合は、ドライバーとの打ち合わせにより、時間には多少融通が利く。ドライバーにとっては後者のほうが都合が良い。この個人集荷の時の料金が一般的な宅配料金でもある。 二つ目は取扱店への集荷。街の中の商店などに宅配便の旗や看板が設置されているところが取扱店だ。コンビニエンスストアーもこの取扱店に入る。ドライバーは毎日決められた時間帯にこの取扱店に寄り、荷物を預かってくる。そのとき手数料が発生し、荷物の大きさにもよるのだが、荷物一つにつき百円から百五十円程度の手数料を支払ってくる。毎日荷物が大量に出るお店では一ヶ月で十万円を越えるところもある。取扱店へ荷物を持ち込むときの宅配料金は個人集荷の料金より百円引きとなる。 僕の勤務する営業所では夏から冬にかけて梨の集荷があり、冬から春にかけて苺の集荷がある。各生産者がそのシーズンだけ店を出し、直売している所へ集荷にいくのである。この時も取扱店扱いとなり、同じように手数料を支払ってくる。多い所では一日に100ケースぐらい集荷してくると手数料も一万円を越え、一ヶ月に数十万円と手数料だけでパートさんを数人雇えるぐらい繁盛している農家もあるくらいだ。 三つ目は企業集荷。これは運送会社と企業との間で特別な契約があり、一般料金よりはるかに安い宅配料金だ。デパートやスーパーのギフトや通販の商品などがこの企業集荷にあたる。また、ドライバーが会社などで商談し、料金を決め集荷してくる場合も企業集荷に入る。 ▲TOP |
| ゴルフ場の受付 |
| 田舎の営業所では管轄内に幾つものゴルフ場がある。配達はどこの宅配会社でも行くのだが、集荷はY社とN社の二社が殆どを占める。ゴルフ場には各宅配会社から派遣しているおばちゃん、いや受付嬢いてプレーの終わったゴルフクラブやボストンバッグなどを送れるようになっている。うちの営業所でももちろん数ヶ所に美人受付嬢を派遣しているのだが、その人達が急に休みになっちゃった場合、僕ら下請けドライバーが行く事もよくあった。殆どが暇な平日に行く事が多く、時間を潰すのに苦労したこともあった。プレーから上がってきたキャディさんや送迎のドライバーさんと世間話をしたりすることもあった。忙しくなるのが夕方に集中する。お客さんに伝票を記入してもらっている間、アイアンカバーなどをかぶせたり、キャディバッグのカバーをかけたり忙しくなる。そして料金を頂き、伝票に仕分け番号を書き、発送準備が完了する。そして全ての受付が終わったあと、手数料の清算をし、自分で受付けたものを車に積んで営業所に戻ってくる。 最近では往復便も増えてきて受付する手間も省けて少しは楽になったようだが、他の会社の往復便も受け付けるので、面倒なことも増えてきたようだ。ドライバーは他の宅配会社の荷物も一緒に車に積んで営業所に戻る。他の会社扱いの荷物はどうなるのかと言うと、各宅配会社のドライバーが夕方うちの営業所まで引き取りに来ることになっている。もちろん、うちの営業所からもそれらの宅配会社に引き取りに行っている。他社の荷物を引き取ったってお金にならないじゃないかっていう声もあるが、各宅配会社間において取り決めがあり、うちの営業所にもお金は入るし、他社へも支払っているはずだ。集荷してくるドライバーにはスズメの涙ぐらしか収入にならないのが残念だ。 ▲TOP |